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住む
荒武悠衣さん
スミンコカフェ店主

東伊豆町民インタビューNO.46 荒武悠衣さん

荒武
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本日は香川県から嫁いで東伊豆にやってきた、荒武悠衣さんにインタビュー。

結婚を機に移住した悠衣さんの移住前後でのお気持ちの変化や、東伊豆でのこれからの暮らしについてお考えになっていることを伺っていきたいと思います。

悠衣さん、本日はよろしくお願いいたします。

お隣の伊東市で地域おこし協力隊をやっていたときはどのようなお仕事に取り組まれていたんでしょうか?

よろしくお願いします。

伊東市でおよそ2年間やってきた地域おこし協力隊では、情報発信とロケ支援を担当していました。

情報発信ではインスタグラムの運用やYOHUTUBEチャンネルを運用するなかですごく勉強になりました。

自分で好きにSNSを使うのと、伊東市の公式アカウントを運用するのとでは責任が異なるので、様々な立場の方々の視点に立ちながら、いかにフォロワーを増やしつつ見てくれている人を楽しませられるかということを大切に情報発信に取り組んでいました。

一ヶ月間の投稿内容を計画したりオリジナルのハッシュタグを作ったりと、私的な運用ではまず考えないようなお仕事でした。

グルメや動物や風景など見栄えがとても大事なので、普段意識しないことを意識的に取り組み、大変でしたが様々な地域の魅力に触れることができ勉強にもなりました。

荒武悠衣さん
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荒武
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移住したての人がその土地の情報発信を担うっていう意図には、外からやってきた人ならではの目線が情報発信の領域では求められているからなんだろうなとお話を聞いていて思いました。

悠衣さんは2年前に伊豆へ移住されましたが、こちらに住むことが決まった時はどのような心境だったんでしょうか?

移住するまでは関西にずっと住んでいたので、標準語に対しての恐怖感があり、知らない土地での暮らしに不安とワクワクが半分半分といった感じでした。

 

昔から出身地の香川県の外で暮らしたいという気持ちがあり、幼少期からの憧れだった大阪で3年間一人暮らしをしていたので、多少は不慣れな環境で暮らすことに免疫はできていたと思います。

 

伊豆には結婚するということがなければまず移り住むことはなかったと思いますが、旦那がいるから大丈夫か、という気持ちもありました(笑)

ただ家族や友達と離れてしまうということはとても勇気が必要だったため、外の土地に嫁ぐお嫁さんの気持ちがよくわかりました。

荒武悠衣さん
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荒武
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勇気を持って一歩踏み出してくれたことをとてもありがたく思っています。

実際、伊豆に住んでみていかがお過ごしですか?どんなことを感じながら今この土地で暮らしていますか?

伊豆に住んでみて、はじめの1年は余裕がなくて、旦那が連れてきたんだからもっとケアしてもらってもいいんじゃないかと、夫婦間のトラブルがよくありましたよね。

移住した2020年の4月から1年間は仕事もプライベートも慣れない環境に苦悩の連続で、悩みを打ち明けられる同年代が周りにほとんどいないこともあり孤独を感じていました。

 

移住して一年経ったあたりから、自分が変わらなかったら状況は何も変わらないなと考えはじめ、同僚に悩みを全部吐き出すなど、自分で動いて自分の居場所を作っていくことを決心したんです。

 

生活はここでしていかないといけないし、文句を言っていてもストレスを溜め込んでも何も変わらない、コロナでどこに行くことも出来ないその状況の中でどう楽しめるんだろう?という葛藤を続ける中、その頃から私たちの周りに地域に関心を持った色々な人たちが現れ始めました。

 

旦那もその一人ですが、田舎育ちの私にとっては地域活性という考えがどうしても理解できなくて、なんでわざわざ自然に衰退していることを無理におこしていく必要があるんだろう?と理解できずに置いてけぼり感があり、終始不安でした。

でも、そういう考えの人達を理解したかったんですよね。

地域に感心を持った人たちが東伊豆に集まってきている状況で、もう少しその人達の興味関心ごとに向き合うことができれば、私も地域の魅力を感じることができるかもしれない。

そんな心持ちの中、同年代の人たちとお話をする中で、私が心のなかで思っているけど言葉にできていなかったことをみんなが話してくれたり、今までの悩みの言語化が進んだことで心に余裕ができはじめました。

それまで自分の中で持っていた、私は私のままでいいんだという考え方をやめたら、新しい自分が見つけられたんです。

荒武悠衣さん
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荒武
荒武

移住してからの日々の葛藤の中で、人との出会いやコミュニケーションを深める中で成長を重ねて今のたくましい悠衣さんになっていったんですね。

ご自身が成長される中で地域活性に対しての疑問というものはなくなったのでしょうか?

地方でのびのび田舎ライフを送りたいという理想を追い求める考え方があることに対して現実はそんなに甘くないのではないかな?と矛盾を感じていました。

 

そんななか、東伊豆に関心を持って移住されてきた方とお話しした際に「いろんな土地を見てきたけど、東伊豆での暮らしがしっくりきていて、この土地で暮らすことが心の安らぎになっている」ということを仰っていて、日本中を飛び回っているようなすごい人がこの土地を選んで暮らしていることに驚き、この人は本当に住みたい場所見つけられたんだと感心して、とても羨ましかったんです。

そのような人が暮らすこの土地を今では私も好きになりたいなと思い始めています。

荒武悠衣さん
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荒武
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東伊豆のことを好きになった人との出会いが悠衣さんの地域に対しての見方の変化につながっていったんですね。

カフェを営業していこうと準備を進めていますが、どんなきっかけでカフェを始めようと思ったんですか?

ずっと自分のお店を開くのが夢で、手に職をつけたく、飲食業に関心がありました。

ちょっとずつ自分を変え始めようとしていた2021年の4月に自分の居場所は自分で作ろうと考え、ダイロクキッチンでカフェが出来たらいいなと思い、管理人の稲岡さんに相談させてもらいました。

自分の開くカフェが自分の居場所に出来たら、お客さんたちとのコミュニケーションで町のみんなが私自身を知ってくれるのではないかな?と思い、チャレンジショップ「スミンコカフェ」を始めることにしました!

ダイロクキッチンでの「スミンコカフェ」は伊東市地域おこし協力隊に在職中の休暇を使って毎週土曜日開催してきましたが、退職後の現在は出産を控えつつ、稲取の空き家を改修しながら宿泊施設を運営している「湊庵」に合流し、「赤橙」という宿の中にスミンコカフェを移転する準備を進めています。

荒武悠衣さん
荒武悠衣さん

荒武
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店舗を構えてカフェを営業していくことになりますが、悠衣さんが目指していくカフェはどんなカフェになっていくのでしょうか?

実は私は甘い食べ物が苦手なのですが、パティシエの専門学校に入ったのは甘いのが普通ではないケーキやお菓子を作りたいと思ったからなんです。

例えば米粉で焼き菓子を作れたらいいなと思っていて、素材自体に甘さがあるため、材料自体の砂糖の分量を少なくすることができて糖質が抑えられるので体に優しいものを作っていけるのではないかなと思っています。

 

また、ただただカフェとして過ごすことを楽しんでもらうだけでなく、他の要素も併せて楽しんでもらえる空間を作りたいです。

例えばダイロクキッチンでは、カフェと併設してマッサージも楽しんでもらえるようにしていました。

湊庵でやるカフェも宿が併設しているので、宿のお客さんに向けたワークショップを開いてみたいなと思っています。

カフェの形式にゴールはないなと思っているので、その場に色々な人を呼んでコラボレーションしながらお客さんたちには多様な過ごし方をしてもらいつつ、カフェのメニューも季節ごとに変えるなど、常に新しいことをやっていきたいです。

 

味覚はひとそれぞれなので正解がない世界だと思うので、怖さもありますが、そこは試作を繰り返して自信が持てるものを提供していくしかありません。

荒武悠衣さん
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荒武
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やりながら失敗を重ねながら自分なりの正解を探す道なんでしょうね。

それでは最後に悠衣さんのこれからの挑戦について教えて下さい!

これからの挑戦は子育てと仕事の両立です!

これから子供が産まれて、落ち着いたらカフェをオープンする予定で、お客さんとも小さいうちからお客さんとコミュニケーションを取るような家庭環境になると思うので、普通ではない家庭環境が子供にもいい刺激になったらいいなと思っています。

子育ても仕事も一緒に楽しみながら家族で支え合っていけたらいいですね。

そのためには計画性を持ってこれからの準備をしていかないとなと思っていて、自分たちなりの計画性を持って仕事も家庭のことも取り組んでいきたいです。

自営業になるので、子供と一緒にいられる時間は多いと思うので、二人でどういう風に子育てできるのかの可能性を探っていきたいと思います。

人生をかけた挑戦だと思っています。

荒武悠衣さん
荒武悠衣さん
荒武
荒武

家族で支え合いながら人生をかけた挑戦を一緒に頑張りましょう!

まずは健康な子どもが産まれてくるのを願っています!

悠衣さん、本日はありがとうございました!