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東伊豆町民インタビュー NO.85 北嶋 泰成さん前編

北嶋くん、本日はよろしくお願いします!まずは、東伊豆に来るまでの経緯についてお聞きしたいのですが、どういったきっかけでこの町に興味を持ったんですか?
よろしくお願いします!僕はもともと松崎町で「松崎ゴール2030」というプロジェクトに関わっていました。これは、「2030年までに松崎町がこうなったらいいよね」というビジョンを描きながら、行政主体で地域活性化を進める取り組みでした。東伊豆町は、個々のマンパワーが強くて、地域のプレイヤーが自主的に動いているのに対し、松崎町では行政がイベントを開催したり、人を集める仕組みを作ったりすることで、地域の活性化を図るスタイルだったんです。
大学を卒業後、一度は地元の企業に就職したんですが、そこでの仕事が「お茶うけ」程度のものしか任されなくて…。もっと若いうちにいろんな経験を積みたいなと思うようになり、転職を考えました。でも、ただ転職するのではなく、「もっと自分が地域に関わる仕事がしたい」という思いが強くなったんです。


なるほど。地域との関わりを求める中で、地域おこし協力隊という選択肢が見えてきたわけですね。
そうですね。最初は「28歳くらいになったらやってみてもいいかな」と思っていたくらいで、すぐに飛び込むつもりはなかったんです。でも、転職先を探している中で、川根本町の観光協会などに「雇ってくれ」と売り込みに行ったりしていました。でも、やっぱり地域によって求められるスキルや経験が全然違うなと感じて…。都市部でバリバリ実績を積んだ人を求める地域も多く、若手を積極的に受け入れてくれる場所を探していたところ、東伊豆町の協力隊がまさに「入ってから考えてもいいよ」というスタンスだったんです。


「入ってから考えてもいいよ」って、地域おこし協力隊の制度の柔軟さがよく出ていますね。それが決め手になったんでしょうか?
それに加えて、ちょうど梅田るなさん(現・地域おこし協力隊)や担当の先生を通じて話を聞く機会があり、最終的に「ここならやれるかも」と思って面接を受けました。


実際に東伊豆で生活してみて、どう感じましたか?最初の印象はどうでした?
ぶっちゃけ、僕の実家より都会でしたね(笑)。実家は三島にあるんですが、それこそ「箱根の山」のど真ん中みたいな場所で、コンビニまで山を下るのに1時間かかるような環境だったんです。休日に外に出ようにも、畑を耕すくらいしかやることがなくて…。


それはすごい!じゃあ、東伊豆に来たときは、「意外と便利だな」と思った感じですか?
そうですね。むしろ、「自分で移動できる範囲が広がる」というのが大きかったです。実家では車の台数も決まっていて、自由に使うこともできなかったし、バスもなかった。でも、東伊豆なら自分の意思で動ける。それが大きな魅力でした。
それに、東伊豆はジオパークとして伊豆半島の自然に触れられる環境があるのも魅力でした。中伊豆なども選択肢として考えていましたが、「半島の自然を感じられる場所で活動したい」という思いがあり、最終的にここを選びました。


じゃあ、最初から「自然との関わり」を重視していたんですね。実際に協力隊として活動してみて、最初に感じたことはありましたか?
正直、「東伊豆って尖った活動をしている協力隊の人が多いな」という印象がありました。もちろん、それ自体はすごく良いことなんですが、「じゃあ自分はどんなスタンスで活動するのがいいんだろう?」と考えることが多かったですね。
僕の性格上、最前線でバリバリ動くよりは、「少し引いたスタンスで、いろんな人の話を聞く」ことの方が合っている気がしました。例えば、東伊豆には、すごく活発に動くプレイヤーがいる一方で、その活動に入りにくい人たちもいるんです。だからこそ、僕は「井戸端会議に混じって、いろんなゴシップを集めて、それを必要としている人に伝える」みたいな役割ができるんじゃないかなって。


そのスタンス、すごく興味深いですね。今は観光協会で活動されているんですよね?
はい。観光協会での仕事は、いわゆる「フリーミッション型」ではなく、業務として観光プロモーションに携わる形になっています。とはいえ、「観光協会の事務仕事だけをやっている」わけではなくて、僕なりの役割を見つけて動いています。
例えば、「観光協会のホームページの情報がすっからかん」という課題があって、それを埋めるために一つひとつのお店の紹介をきちんと書く作業を進めています。観光協会って、観光情報が集まる場所ではあるけど、「情報の橋渡し」がうまくいっていないと感じることが多いんです。
それに、東伊豆って、「すごくエネルギッシュな人」と「そこに入りにくい人」が分かれているように思うんですよね。だから、僕はそういう「波に乗りにくい人」に向けて、情報を伝える役割を果たしたいと思っています。
例えば、「観光イベントに参加したいけど、情報がなかなか入ってこない人」に対して、僕が間に入って「こういうイベントがあるよ」と伝えるだけでも、地域の活性化につながるんじゃないかと。


めちゃくちゃ面白いですね!情報の橋渡し役って、実はすごく重要ですよね。今後、どういったことに力を入れていきたいですか?
今のところは、「観光情報を整理すること」と「観光客が街に降りたときに、すぐに目的地を決められる仕組み作り」に取り組んでいます。


具体的にはどういう形で?
たとえば、案内板の改善や、観光協会の情報発信の強化ですね。これについては、まだ試行錯誤しながら進めているところです。


北嶋さんのインタビューは後編に続きます!