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和田翔太さん
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東伊豆町民インタビューNO.56 和田翔太さん

荒武
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本日は東伊豆町が漫画家を志す若者を受け入れ、創作活動に励みながら勤務できる職場を紹介する「クリエイター創出事業」にて東伊豆町へやってきた和田翔太さんにインタビュー。

和田さんが東伊豆にやってきた経緯や漫画に関心を持つようになったきっかけ、今後の展望などについて伺っていきたいと思います。

和田さん本日はよろしくお願いいたします。

まず最初に漫画を描こうと思ったきっかけを教えていただいてもよろしいでしょうか?

よろしくお願いします。

小学生のころに、図工で描いた絵をコンクールに出してもらい何度か賞をもらったのがきっかけだったと思います。

中高では趣味の領域で絵を描きつつ、専門学校に入って本格的に漫画家の道を目指し始めました。

和田さん
和田さん
荒武
荒武

原体験として、絵を描くことに関心を持たれていたのですね。

それでは現在、和田さんが興味のあるテーマや作品にしてみたいことについて教えていただいてもよろしいでしょうか?

最近は、大正時代の男性の服装に関心があり、当時のファッションブームであった、軍服などを勉強しています。

西洋文化が浸透してきた時代だったため服装としては男性はスーツを着る人が増えてきていたそうですが、女性はまだ袴を着ているような時代だったみたいです。

時代背景を調べるために資料を探すこともよくあって、軍服がルーツで学生服になっているんだということは調べていた資料から知ることが出来ました。

 

大正時代あたりの時代感の漫画が流行しているということもあり、その手の仕事依頼も増えてきていますね。

和田さん
和田さん
荒武
荒武

歴史をテーマに取り上げる作品を描くとしたら、当時の様子など事細かに把握しておくことで作品の説得力が増してくるわけですね。

それでは和田さんが影響を受けた作品や作家さんがいたら教えて下さい。

藤田和日郎先生の作品で『からくりサーカス』という漫画に影響を受けています。

特に主人公の迫力がある絵や演出が凝っていたりする点、表現方法にも影響を受けています。

 

最近ですと、菊石森生先生も気に入っていて、絵柄が細かく、線が丁寧で、男性の描き方がきれいだと感じています。

自分の強みは線を綺麗に描いたりする丁寧さだと思っていて、特に強弱を意識しながら線を引くことにこだわりを持っています!

和田さん
和田さん

荒武
荒武

やはり我々消費者とは解像度が違う視点で漫画を見られているのですね。

たくさん名作と呼ばれる漫画があるということはそれだけ教材が豊富でもあるということなんですね。

福岡の専門学校ということですが、どのような仕組みで東伊豆町に来られているんですか?

専門学校の先生が紹介してくれたのが東伊豆町で行われている「クリエーター創出事業」でした。

実家の福岡で漫画を描くのもいいけど、新しい環境に飛び込んで気分を変えて、創作意欲を向上させたいという思いや、自立心の向上を目指してこの取組に参画させていただくことに。

実家から遠いので帰る頻度は少ないだろうし、漫画を描くための機材を揃えるなど環境づくりに不安はありましたが、徐々に整えていきながら今の生活スタイルを確立することができました。

よほどのトラブルや苦労があったら帰ればいいやという、気楽な感覚ではありましたが、東伊豆に移り住んで5年が経とうとしています。

和田さん
和田さん
荒武
荒武

学生時代に新しい環境に飛び込もうと決心したのは勇気がいる決断だと思います!

お話にもありましたが、この町に5年間いらっしゃるということは理想のお仕事環境とマッチしているということなのでしょうか?

東伊豆での暮らしはどんなものですか?

漫画やイラストを描く傍ら、稲取にある旅館で用土や洗い場のお仕事を中心にやらせてもらっています。

絵だけ描いていると健康面に悪影響が出やすく、体を動かしながら絵を書ける環境が望ましいと考えているので、今の旅館での仕事と絵を描く仕事のバランスは理想に近いです。

ずっと座ってるだけだと不健康になりやすいから、意識的に運動をしていこうと仲間内でも励まし合っています。

和田さん
和田さん

東伊豆での暮らしは、海・山など自然が近くに感じられて、時間がゆっくりしていて、気に入っています。

花粉症なので、海風のおかげで花粉が少ないのは本当に助かってます(笑)

 

同業の仕事仲間がいるので、ビデオチャットなどでコミュニケーションを取っているためメンタル面でも充実しています。

漫画家、ゲームクリエイター、小説家などが集う会員制のコミュニティに参加していて、ほぼ毎日情報交換を行ったり、ビデオチャットしながら作業風景を相互監視しているんです。

そのコミュニティでは今流行りのアニメやゲームについてどんなジャンルが流行っているかの情報交換や、便利なツール機能の宣伝・紹介が行われたり、お互いに自分たちの作品の宣伝したり応援しあっていて、日々有意義な時間を過ごしています。

実際仲間からの紹介などで、仕事が生まれるということも2.3ヶ月に一回程度ありますね。

仕事内容としては、ゲームのキャラクターデザインなどイラストを中心に受注していて、ペンネームでクレジット表記などされた作品もあったり、海外からの案件についてもイラストの仕事をさせてもらうこともあります。

 

東伊豆に来て5年目、マンガやイラストを描いてもらいたいという商業関係の依頼を受けていて、どんどん前進はできているという手応えを感じています!

和田さん
和田さん
荒武
荒武

自然に囲まれながら、オンライン上で情報収集をされながら、着実に自立心を養われている和田さんをたくましく感じます!

ずばり今のお仕事をやっていて、どんなときにやりがいを感じますか??

頭の中にあるぼんやりとしたイメージが実際に形になっていくとき、手を動かしていくうちに徐々に完成に近づいていくときにやりがいを感じます。

今しっくりきている手法としては直感的に複数案を考え、具体的に落とし込んでいくという手法です。

クライアントがいるときのイラストのお仕事では、仕事の内容を把握したあとに、複数案イメージを提案して、先方の意図に近いイラストを提案させてもらいながら完成に近づけていくという進め方をしています。

いろいろな手法を試行錯誤しながら今のアウトプット方法に行き着きました。

 

原稿サイズに合わせた比率から絵の構成を計算するタイプの手法もありまして、僕も試したことはありましたがちょっとスタイルとして合わなかったんですよね。

 

また、創作意欲が湧かないときにしっかり描けるよう癖を意識的につけています。

毎日描くように心がけていて、筆が進まないときでも絶対に作品作りに着手することで、毎日着実に作品が仕上がってくるので、習慣を自分で作るということが大切だと思っています。

月に一度、専門学校時代に東伊豆町とのご縁をつないでくれた先生による漫画についての指導も受けさせてもらっています。

和田さん
和田さん

荒武
荒武

試行錯誤を重ねながら自分に合ったやり方を見出していかれているんですね。

最後に、今後の展望としてはどのようにお考えですか?

現在は先ほどお話したとおりイラストの仕事を受け、技術の向上に取り組んでいます。

将来的にはメジャー誌への掲載を目指していきたいなと思っていて、5年くらい先を見越しながら、将来に向けて構想を複数練っています!

和田さん
和田さん
荒武
荒武

ますますのご活躍を応援しております!

和田さん、本日はインタビューにお答えいただきましてありがとうございました!