東伊豆町民インタビューNO.36　大川夏生さん

よろしくお願いします。

小さい頃から植物が好きで、大学でも植物について研究してきました。

その知識をより深め活用していくべく、就職活動で植物園や熱帯植物関連の就職口を探し、直接電話をかけていました。

何件目かでバナナワニ園に問い合わせたところ、まず研修を受けてみてほしいという話になり面接などを経て内定をいただきました。

祖父が盆栽や家庭菜園をしていて、その手伝いなどで影響を受けました。

農業使用だけではない様々な植物について見識を深めようと、大学では森林資源科学を専攻しました。そこでは森林生態系や、様々な林業機械についての知識、森林資源管理など森林に関連する幅広い領域のことを学びました。

所属する研究室を決める際、今までは植物の領域から様々な知識を蓄えてきたので、別の観点から植物を知りたいと考え、森林微生物の研究室に所属を希望しました。

その後微生物の研究室に無事配属となったのですが、卒業研究では木に悪影響を与える樹病について研究しました。

具体的には小笠原諸島や南西諸島以南などの高温多湿な地域に分布している南根腐病（ミナミネグサレビョウ）を研究しました。

南根腐病は多種多様な樹木に感染する樹病で、マンゴー畑が壊滅してしまう被害などが出ています。

また学生時代は約200種類の植物を育てていました。

今住んでいる寮でも自作の温室で植物を育てていたりもします（笑）

熱川バナナワニ園ではバナナと果樹の温室の管理を担当しています。

収穫の際は果実の部分が重くなるので、それを見越して紐で吊り下げる作業などが発生します。

種によっては最大20mほどの高さにも成長するので木だと思われがちですが、分類では草にあたるため、バナナの「木」という表現は間違っているんですね。幹に見える部分も葉が重なりあってできた「偽茎」というもので幹ではないんです。

バナナの温室には約20種類のバナナの品種があり、収穫したバナナは当施設のフルーツパーラーでお楽しみいただくことができます。

最近ではバナナビールの開発も行い話題となりました。

実は、就職前からバナナは２品種の栽培経験があります。

種子だけ蒔いてみたことあるのを含めると10品種くらいはチャレンジしてます。

はい。

果樹の温室では、植物の開花や結実をご覧いただけます。

時期によって見どころが変わるので、その季節ごとの花や実をお楽しみいただきたいです。

それぞれ温室内にある植物のどれが開花中だったり結実中なのかをひと目で把握してもらうための案内板となっています。

展示方法については試行錯誤を続けています。

目線の高さに花や実がないと来場のお客様に気づいてもらえなかったり、案内板もスルーされてしまうことも結構ありますね…

休日は基本的には家事と家の植物たちの世話をして過ごしています。

初めての一人暮らしで、三食自炊でやりくりするなど日々家事に奮闘しています。

他には友人とレンタカーを借りて伊豆の山へ植物探索に出かけたりすることもありました。

友人とある植物を探しに行きましたが、目的地までの道が険しく調査を断念してしまったことなどもありました。