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竹内萌絵さん
東伊豆町出身者

東伊豆町民インタビューNO.50 竹内萌絵さん

荒武
荒武

本日は稲取出身で現在は東京の企業に勤めていらっしゃる竹内萌絵さんにインタビュー。

竹内さんは大学時代から自分にできる地域貢献に取り組まれてきており、私が地域おこし協力時代からともに連携している方です。

本日は竹内さんの地域に対しての想いや展望について伺っていきたいと思います。

竹内さん本日はどうぞよろしくお願いいたします。

まず簡単に今まで東伊豆町に対して取り組んできた企画の概略を教えてもらってもよろしいでしょうか?

よろしくお願いします。

大学生のころはアルバイト(有償インターン)として、リトリップというメディアで伊豆の記事を作成していました。

嬉しかったのはfacebookで伊豆の観光情報を取り扱う有名なページにシェアしてもらったことや、伊豆急行沿線のおすすめスポットの記事や伊豆の砂浜特集の記事が東京の記事に負けないほど閲覧数を獲得でき、私の書いた伊豆の記事が月間一位を取ったことです!

 

他には地元の友人たちと稲取で撮影した写真を使って、地元の人目線でいいところを投稿するInstagramを運用していたり、漁師さんや農家さんにインタビューをし、地元出身の若者に対しての一言をもらうワークショップを実施したり、ダイロクキッチンにて同窓会を夏休みに主催させてもらいました。

 

大学3年生になると、卒業論文を稲取を対象に書くことを決め、旅館で働いている社員さんや経営者さんにインタビューをし、ダイロクキッチンを中心とした社会関係資本(=コミュニティ)があることでどう旅館の社員さんの早期離職問題の解決に繋げられるのかを研究をしていました。

 

卒業論文の執筆のタイミングからは稲取に暮らして、2019年就職の関係で東京へ引っ越し、2021年には会社の同期に誘われて、渋谷の会社が運営している公園で東伊豆の特産品を取り扱うアンテナ屋台・ポップアップショップを開催して、地元出身の方や出張で訪れた東伊豆在住の方がわざわざ立ち寄ってくれて嬉しかったです!

このアンテナ屋台での活動が社会人になって改めて東伊豆町を考えるきっかけとなり、同時期に通っていた大学院の授業で「IZUCLASS」という伊豆に住む中高生向けのキャリア支援プログラムを構想し、現在は試験的に実施しています。

竹内さん
竹内さん

荒武
荒武

自分が竹内さんの活動を知るきっかけになったのは、インスタグラムの投稿をされていたときだったと記憶していますが、振り返ると竹内さんは町のためにこれまでにたくさんの企画を打ってくれていることがわかりますね。

現在挑戦中の「IZUCLASS」はどんな取り組みなのか詳細をお教えいただいてもよろしいでしょうか?

「IZUCLASS」を始めるきっかけは、自分が高校生の頃に大学進学することが当たり前という暮らし方をしていたため視野をもう少し広げることができたかもしれないなという思いや、大学に進学した後のことを高校生のうちに考えられる機会があったらよかったなという思いがあったため、伊豆に暮らしている中高生に少しでもそういった機会が作れたらいいなと思ったからでした。

私自身、高校生時代は伊豆のことが好きだということには気づけていなくて、もしもあのとき伊豆で働く人のことや、暮らしが輝いている人を知ることができたら違う進路選択もあり得たのかもしれないなと思っています。

 

私の地元が子どもたちの将来の可能性が広がる場所になったらいいなという願いを持つようになったタイミングにちょうどよく、首都圏に勤めながらも東伊豆でリモートワークをしている人たちがシェアオフィスの「EASTDOCK」に集まっていたので「IZUCLASS」を立ち上げました。

テレワーカーの方のように多様な生き方をしている人たちから「大人は楽しいぞ」「素敵な人が近くにいるんだよ」というメッセージを伝えていきたいですね。

ちなみに裏テーマとしては親世代のみなさんにも、同様のことに気づいてもらいたくて、将来を過剰に悲観しないでもらいたいという思いも込めています。

大人が地域のことを諦めてしまったら終わりですからね。

竹内さん
竹内さん

荒武
荒武

IZUCLASSはご自身の原体験から湧き出てきた構想だったんですね。

コロナでテレワークが進み働き方が多様化したことも、企業という環境にいない人はなかなか感じることは出来ないですが、その当事者が東伊豆にはたくさんいますから、その人達のことを知ってもらえたら、柔軟な働き方があることを知ってもらえるはずですね。

「IZUCLASS」、地域外の人たちのことを知るという観点からもとても有意義な機会になっていきそうです!

それでは竹内さんの東伊豆にかける思いや活動のモチベーション・願いについて教えていただきたいです!

課題に感じていることは人口減少なんだと思います。

友達やいとこが伊豆で子育てしていて、子どもたちが育つときに悲しい(寂しい)町になってほしくないということがあります。

未来がいまより良くなってほしいという思いです。

自分ごととして、地元がなくなってしまうかもしれない、子どもがいなくなって町の人が減って町が立ち行かなくなってしまうかもしれないということに対しての危機感を持っています。

私は地元とのつながりをずっと持っていたいし、みんなが集まる場所がずっと楽しい場所であり続けてほしいと思っているんです。

 

そこで地元出身の私が関係人口としてこういう取り組みをすることで、人口は減ってしまっているけど、フォローすることができたなら寂しい雰囲気が緩和されるのかなと思っていて、関わる人が多ければ住んでいる人たちも嬉しいのではないかなという仮説を持って今も関わっています。

 

自分がこういったとりくみをやるのはなんででしょう…そこはまだ謎のままです(笑)

竹内さん
竹内さん
荒武
荒武

地元に今暮らしている人たち、これから暮らす人たちに寂しく過ごしてもらいたくないという思いがあるんですね。

たしかに竹内さんのように東伊豆に住まずとも、関わり続けてくれる人がたくさんいてくれたら町はよりにぎやかになりそうですね!

高校時代の海外研修などを経て、東伊豆の外へ出ようという考えに至ったと以前お話で伺ったのですが、実際外の世界を見て、今はどんなことを考えているんでしょうか?

高校生の時までは、外の世界に憧れを抱いていて、海外に行きたいという気持ちも強く、私はこの町を出るんだろうなと思っていました。

 

実際外に出てみて、カナダに行ったときも日本に帰りたいと思ったし、東京で仕事をしている今も東伊豆に帰りたいという気持ちはあります。

外に出たいと思っていたけど、出てみたら私はそこまで外の世界を求めていなかったのかもなと今では思いますね。

 

実は就職のときにも静岡に戻るかも考えました。

静岡のセミナーも受けたけど、受かった今の会社が楽しそうな雰囲気でしたし、ここだったらいろんな働き方ができそうだと可能性を感じたので、働き方が比較的自由だから将来的に東伊豆の活動にも関われるかもしれないと入社しました。

社内もみんな理解があって、居心地も良いんです!

竹内さん
竹内さん
荒武
荒武

東伊豆に暮らしているときは外の世界に憧れを抱いていたけど、いざ外の世界に飛び出してみると地元の良さを暮らしているとき以上に感じるようになったんですね。

実際お仕事しながら、関わってくれてますから、理想の状態に近づいているんでしょうね!

そんな竹内さんの直近の挑戦であるIZUCLASSの展望について教えて下さい。

最初はIZUCLASSで話してくれるちょっと年上の社会人を通して、高校生に多様な選択肢を知ってもらうことができたらいいなと考えていまして、両者のつながりを作ることで中学生や高校生が気軽に悩み相談ができる人が地元で一人でも増やせたら、一回外に出ても帰りやすいだろうしここにいたいなと思ってくれると思ってくれると思うんですよね。

 

これをきっかけにつながりを深めた先には、中高生たちが職業体験できる機会も用意できたらいいなと思っています。

裏テーマとしていた親世代に対しても、今の働き方だったり活躍している人のことを知ってもらって町として、そういった社会人のことだったり色々な働き方を応援する人が増えていったらより多様な働き方を受け入れられる環境になるんじゃないかなと。

地元を諦めないためにも、考え方を変えてもらえるように伊豆にいることに対してのポジティブなメッセージを伝え続けられたらいいなと思っています。

竹内さん
竹内さん

荒武
荒武

地域が多様な働き方にポジティブになることで、働き方自体の多様性にも触れる機会が増えるだろうし、環境整備も進んでさらに多様な働き方の人達が着やすくなるような連鎖が生み出せそうだなとお話を聞いてワクワクしました!ぜひそういう好循環を生み出していきたいところですね。

それでは最後に今東伊豆で暮らしている後輩たちに向けたメッセージを一言お願いします!

みんなが伊豆を思う気持ちを持っていれば伊豆の未来は明るいと思うので、帰省するということだけでもいいと思うし、私みたいに地元で色々する事もできるし、地元との関わり方っていろんな関わり方があるので、心のなかでも行動でも伊豆のことを思い続けてくれたらいいなと思います!

そんなことを思っている25歳の私は楽しいです。

竹内さん
竹内さん
荒武
荒武

素敵な一言ありがとうございました!

想いの総量が地域の未来を切り開いていくと僕も信じています!

竹内さん、本日はどうもありがとうございました!