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相澤美波さん
大学生

東伊豆町民インタビューNO.9 相澤美波さん

今回インタビューにお答えいただくのは、伊豆大川出身の大学生の相澤美波さんです!!
東伊豆通信ブログでも報告しましたが、2020年の8月の一ヶ月間、夏季休暇を活用して東伊豆通信を運営しているNPO法人ローカルデザインネットワークのお仕事のお手伝いをいただいておりました。
現在は進学のため東伊豆町を離れている相澤さんがこの町にどのような思いを持っているのか?
これからどんな道を歩んでいくのか?を伺いました!

荒武
荒武
相澤さん、こんにちは!
まず自己紹介をお願いします!

こんにちは!

伊豆大川出身で、大川小学校、熱川中学校、下田高校、そして大学は体育大学に進学しました。

小さい頃から運動が好きだったので、一年中季節関係なく外で遊んでいました。

中学校の頃から体育教師になることを意識し始めました。

中学生のとき、姉とともに駅伝の練習でお世話になった体育の先生に「いつか3人で一緒に体育教師をやろう!」と言っていただき、約束をしたことがきっかけでした。

私は理系科目が得意だったのですが、その約束をしたことから文系の科目を選ぶなど大学進学に至るまで体育教師になる道を進んできました。

ただ、今になって本当に自分がやりたいことなのかと言われると違うのかな?と思い始めています。

相澤
相澤

大川の海岸へ下るトンネルに相澤さんの小学生時代の手形が残っている

荒武
荒武

中学の頃の体育の先生との思い出や体育教師を一緒にやろうという約束が相澤さんにとってとても大事だということがわかりました!

進路は大いに悩むといいと思います!笑

また、東伊豆町で暮らしていた時代に印象に残っている思い出はどんなものがありますか?

小学校では学年ごとに農耕活動を行っていました。お米を育てるときに農薬を使うか使わないかを議論したことをよく覚えています。

遠足として「山に親しむ会」が開かれていましたが、進学して都会育ちの同年代と知り合って初めて、自分は自然に恵まれた環境で育ったんだな、大川小学校の生徒でよかったなと実感することができました。

今は廃校となってしまった大川小学校ですが、私が在学していた頃は少人数ながらもひとりひとりの役割が明確にあり、当時子どもながらに責任感を養うことができたと思っています。

相澤
相澤

相澤さんが6年間通った大川小学校

中学校では体育祭の応援団長、音楽発表会のピアノ伴奏といろいろな役割を担ってきました。

そして私が子ども時代に熱中していたのが、駅伝です。

小学校の頃から町の代表走者として大会に出ていました。中学校一年生のときは先程も話した体育の先生と姉とで2月に開かれる下田河津駅伝での優勝を目指して練習を重ねてきました。

しかし、12月に開かれた静岡市町駅伝の後にノロウイルスにかかり、そこから急激にタイムが落ち始めてしまいました。

いざ本番でも前年5月から練習してきた成果を発揮することができず、お世話になった体育の先生も転勤されてしまい、挫折を味わいました。

高校ではバスケットボール部に所属しストイックに部活に取り組みました。

相澤
相澤
荒武
荒武

なるほど。中学校一年生で一生懸命打ち込んできた駅伝で思うように結果が出せず、先生も転勤してしまって挫折を経験。

それでもなお当時の先生との約束を果たそうと、相澤さんは体育教師を目指していたんですね。

それでは、現在のご興味や、気になっていることを教えてもらってもいいでしょうか?

海外に興味を持っています。

姉の語学留学先のセブ島に遊びに行ったことをきっかけに、自分の知らない世界や人や価値観と出会う楽しさを知って、もっと自分が知らない世界を見てみたいと思うようになったのがはじまりでした。

セブ島、裸足の幼い子どもが幹線道路で水売りの仕事をして働くのが当たり前の社会でした。

今はそういった世界で困っている人たちを支援したいという思いから青年海外協力隊(JICA)に興味を持っています。

自分の得意とする運動を通して世界で貧困などの課題を抱えた子どもたちに楽しんでもらえる場を作っていけたらと考えています。

青年海外協力隊の先輩たちの体験談を聞いて、協力隊員の強い思いから現地で隊員のことを求め認めてくれる活動の事例を聞いて、自分でも挑戦してみようと大学後二年間は、青年海外協力隊として活動することを計画しています。

まずは大学の交換留学プログラムに参加し、一年間海外へ出て人生が変わる体験をし、青年海外協力隊の経験を糧に、東伊豆町に帰ってきて地域内の国際的な教育支援に貢献したいと考えています。

相澤
相澤
荒武
荒武

大学在学中から海外へ進出してご自身の視野を広げて最終的には地元の東伊豆町へUターンして地域の貢献したいだなんて、素晴らしい志だと思います!

そんな相澤さんが将来東伊豆に帰ってきてやりたい仕事に就くにあたって、現在のご自分やこの地域に不足しているものってどのようなものがありそうですか?

今回の帰省を通し、地域の人たちと話をする中で、大川に限って言えば大川小学校がなくなったことで地域の人達の交流の機会が少なくなり、コロナ禍というのもあってか私が暮らしていた頃よりどことなく地域に元気がなくなっている印象を持ちました。

それと、人が少なくなってきているからこそ、一人が複数人でやるべき仕事をこなしていたりと一人一人の能力がとても高いと感じています。

そうなったときに自分自身のスキルをもっと増やしていきたいと考えるようになり、ますます留学に対する思いが強まりました。

また、東伊豆に帰ってきたら地域の子どもたちに対して運動塾やスポーツクラブのような運動支援をやりたいと考えていたのですが、地域の子どもが減って賑わいが失われつつあるという現状だったり、高齢者への運動指導にも興味があったのですが、指導したいと思っていたお年寄りはすでに持病を抱えていて病院にかかっているなどギャップを感じました。

自分がやりたいと思うことをこの土地でやるためにはもっと自分自身経験を積み実績を作って、みんなから信頼を得てからようやくできることなんだということを思っています。

相澤
相澤

荒武
荒武

確かに人口が減っているという状況はありますよね。

閑散としている部分もあるかもしれない。ただ、その中にも希望を作っていくのが我々のような立場の人間だったり、相澤さんのような若い世代な気がしています!

様々な挑戦をして、まだこの土地で見つかっていなかった地域の人たちの新しい需要を発掘していけたらいいのではないかなと思いました!

そこに挑戦する若者をこの町のみなさんは必ず応援してくれるし、僕自身も応援させてもらいます!

相澤さんが全校生徒数が少なかった大川小学校と都会の小学校を比べたときに大川小学校で良かったと思ったのと同じように、人口が少なくなっているなりの良さがこの東伊豆町にもあるんだと思います。

そこに答えを持っているわけではないのですが、ぜひこれからも一緒に探し続けていけたらいいなと思います!

引き続き東伊豆町でできることを一緒に探していきましょう!!

荒武
荒武
最後に、高校を卒業し東伊豆町を旅立って3年経つ相澤さんたちの年代のみなさんがこの町に対してどういう思いを抱いているのか?教えてもらってもいいでしょうか?

私もですが、この町に住みたいと言っている人は多くいます。

ただ、就職する場所が少ないという理由から流出してしまっている状況だと思います。

私は中学校・高校時代の同級生たちとのコミュニティに居心地の良さを感じていて、わかり合える仲でそのつながりを大切にしながら地元で暮らせたら一番幸せだろうなと考えています。

そういう思いを持っている人は少なくないので、それを実現できるような環境づくりを共感してくれる人たちと進めていきたいと思います!!

相澤
相澤
荒武
荒武

今いる子どもたちにこの土地に愛着を持ってもらうことも大切だし、愛着を持った相澤さんたちの世代の皆さんが暮らしていける環境も同時に整えていくということが必要ですよね。

単純に雇用を増やせばいいのか?はたまた新しい仕事を地域で生み出す必要があるのか?その答えは取り組んだ先にあるんだと思います。

相澤さんとは、ぜひ一緒に地元に愛着を持った若者が暮らしていけるまちづくりを進めていきたいです!

今回のインタビューでたくさんの地元出身の若者の意見を聞かせてくれてありがとうございました!!

今後とも町のことを愛し続けてください!!