住む
石島正和さん
ふたりの湯宿 湯花満開
東伊豆町民インタビューNo.14 石島 正和さん
よろしくお願いします。出身はカーリングで有名になった北海道北見市です。
芝浦工業大学の進学を機に上京し、大学では情報工学でIT系を学びそのまま9年間エンジニアとして働きました。
社長の娘さんとの結婚を機に9年間勤めた会社をやめ、東伊豆へ移住してきました。
実は北海道の家が店をやっていたため、サービス業の楽しさを知っていて、業種を変える怖さはありませんでした。
実家は酒屋です。町のコンビニみたいなお店で地元のお客さんがよく買いに来ていました。
小さいころからレジや陳列を手伝っていたり、お客さんとよく会話していたりして、その経験が今の仕事に生きているとも感じています。
また、私自身、田舎のほうが性に合ってると感じています。
熱川温泉にある「ふたりの湯宿湯花満開」という宿泊施設で勤めています。役職としては専務取締役です。経営という部分で言えば、主に会社の方向性を決めたり、営業企画を担当しています。また、前職のエンジニアの経験を活かしてSNS、HPなども担当しています。
板前さんがいらっしゃるので直接調理を担当することはありませんが、料理のアイデアだしや、打ち合わせなどは参加します。この様に、「全業務に携わる」のが私の仕事です。
上記のように、全業務に広く携わるようにしていますが、その反面専門的な対応については、専門メンバーの意見や対応方針を優先するようにしています。「任せるときは任せる」ということですね。ですが、会社全体の業務効率に関わる部分については、個別最適ではなく、全体最適も考え、うるさく口出ししますね。
そういう面もあると思います。前職よりも従業員同士のつながりや連携を更に、重視するようになったと感じています。
ただ、従業員と接する中でも、どこかで線引きしなければならないところもあるなとは感じています。立場が変わったので難しいところですね。
経営側の意見にはなってしまいますが、説明の仕方や伝え方についても、意識しています。
町のいろいろなところで数字が目にみえにくいのは課題だと思います。いつも「なんとなく」や「その場の流れ」で進んでしまっているので、もっと課題を明確に見える化したほうがいいと思っています。
また、FAXや電話を駆使して連絡を取るなどアナログのコミュニケーションが多く、時間の使い方がもったいないと感じるので、これから効率的な会議のやり方を浸透させていければいいと思います。
便利なツールは常に生まれ続けているので、それを知ってしまうとアナログには帰れなくなってしまいますよね、僕もそう思います(笑)
では最後に石島さんの今後の展望を教えてください。
うーーーん…実はあんまりないです。正しく言うと、まだ展望を言葉にうまくできていないと感じています。東伊豆をもっと盛り上げたいという思いがある一方、盛り上がるってなんだろうと、考えている途中です。
同世代の方と話して、子どもたちが楽しい地元にしてあげたいという考えに共感するし、温泉地としてもっと売れたいし、商売をしている身としてお客さんに来てほしいという思いはあります。
移住する前と後では全く見え方が変わりましたね。移住する前はこの土地は温泉地なので、すべてが華やかで賑わっていると思っていました。僕が東伊豆に訪れることができるタイミングは観光客が多いシーズンでしたし、賑やかな東伊豆を紹介した動画などを見ていたのでそういった印象を持っていたのですが、現実は予想以上に閑散としていました。
想定通りだったのは地方の高齢化で、若い人が少ないなということは移住して実感したところでありました。
体力的に大変です。お客さんに合わせるため、朝早くて夜は遅いので自分のペースがなかなか作れません。ですが、それ以上に感じるやりがいがあり、それはなんと言っても「お客様の喜んでいる反応」が見えることです。
前職では失敗すると怒られるのに、成果を上げても誰にも褒めてもらえませんでした。だからこそお客様から純粋に「ありがとう。」と直接言っていただけることが嬉しいです。
また、ミスを予測して、先回りして行動できるのでそれが成功したときは嬉しいです。
社内でもそのような風潮が浸透しだしてきている感じがしていて、社員からも新しい指摘が増えてきたと実感しています。
新しい視点を持った石島さんのような方が来てくれることで、その環境に新しい風が吹いて、様々な物事が活性化されるんだなあとお話を伺う中で感じました!
これからも挑戦され続ける石島さんの背中は要チェックですね!
本日はどうもありがとうございました!!