INTERVIEW

  1. HOME
  2. インタビュー
  3. 東伊豆町民インタビューNO.30 吉間厚子さん

住む
吉間厚子さん
トラベルヘルパーセンター東伊豆

東伊豆町民インタビューNO.30 吉間厚子さん

荒武
荒武

今回はトラベルヘルパーセンター東伊豆の吉間厚子さんへのインタビューです!

吉間さん、本日はどうぞよろしくお願いいたします!

まず、吉間さんたちが取り組まれているトラベルヘルパー®のお仕事について教えいただいてもよろしいでしょうか?

よろしくお願いします。

トラベルヘルパーとは、介護技術と旅の業務知識をそなえた「外出支援」の専門家です。

身体に不自由のある人や健康に不安がある人の希望に応じて、身近なおでかけから介護旅行の相談まで、暮らしの外出に関わるすべての支援サービスを行います。

吉間さん
吉間さん

荒武
荒武

一人では旅行をするのが難しい方の、旅のお手伝いをするのがトラベルヘルパーさんなんですね。

それでは、吉間さんがトラベルヘルパーセンターを立ち上げた経緯などお教えください。

私は2000年に開かれた「伊豆新世紀創造祭」の企画の一つであった街巡りバスという企画のボランティアガイドをやっていました。

その関係で、添乗員と旅行業務取扱の資格を取得していました。

転機となったのは2010年です。当時私は熱川の観光協会の事務所スタッフをしていたのですが、東伊豆町が町内の観光需要拡大のために介護旅行支援員「トラベルヘルパー」の募集をしていると知り、介護の仕事をしているメンバーとともに女性5人で応募しました。

それが見事に採用され、東伊豆町観光協会に所属しながらトラベルヘルパーの事業に関わりはじめました。

かつてのアスド会館(現アニマルキーパーズカレッジ)が事務所として用意されており、事務所整備から行ったことを覚えています。

当時の私達は、トラベルヘルパーとして何から手を付けたらいいのかがわからない状態でした。観光と介護の領域では対象となるお客様に対する考え方が異なることも多いので、どこを目指していけばいいのかということについて悩み、講演会や勉強会に赴いて今までの人生で一番勉強したんじゃないかってくらい知識を吸収していきました。

公的補助金が終わるというタイミングで、「ニューツーリズム商品企画コンテスト」というものが静岡県主催で行われ、それに卒業論文の意味も込めて応募しました。

当時トラベルヘルパーという考え方は新しかったらしく、提出したプランが審査員奨励賞を受賞することができました。

審査員の先生からは、

「このプランはこれから5−10年後を見据えて取り組んでいくべき内容だ。とにかく実践あるのみ。打席に立ってバットを振り続けましょう。」

と言っていただいたのを励みに、補助金から離れた後もトラベルヘルパーの活動を続けることにしました。

奈良本地区のけやき公園の指定管理を担うことになり、限られた予算の中での施設運営に苦労しながら、トラベルヘルパーの業務も行う2年半を過ごしていましたが、「自分たちがやっていきたいのはトラベルヘルパー事業だ。」という思いもあり、合同会社を設立して、指定管理業務は終了させました。

そこからはトラベルヘルパーセンター東伊豆として事務所を構え、仲間たちにサポートしてもらいながら今に至ります。

大変な時はもちろんありますが、このような世界に飛び込んだからこそ、たくさんの仲間ができたし、自分自身の視野の広がりを実感することができています!

吉間さん
吉間さん

荒武
荒武

なるほど!けっして楽な道ではなかったけれど、取り組みのなかでたくさんの仲間やサポーターと出会えたんですね!

それでは、トラベルヘルパーセンターさんでは、現在どのようなことに取り組まれているのでしょうか?

現在は、トラベルヘルパーとしての業務を継続的に行っております。

旅行にいらっしゃるお客様のなかでも介護の度合いは100人に100通りのケースが存在します。

それなので、お問い合わせをいただいてから綿密にお客様とコミュニケーションを取り、介護の必要なレベルについて把握し、快適な旅行となるように準備を進め当日を迎えます。

また、旅行時のヘルパーというのは介護保険の対象外の領域になので、値段設定はいつも悩みますが、トラベルヘルパーセンターは民間事業者として運営していますので、相応の価格帯になっています。

この想いをトラベルヘルパーセンターを担ってくれる次の世代の方たちに引き継ぎ、より持続性のある事業として確立してもらえたらと思っています。

吉間さん
吉間さん

荒武
荒武

大人たちが、子どもを地域外に出ていく前提で育てている印象を持っています。

なので、子どもたちが帰ってきたくなる環境を整えていくことが必要だと思っています。

地域のことがわからない中でも、地域おこし協力隊として移住してくる若者も増えてきているので、せっかくこの町まできてくれたのだから、地元出身の私にできることで応援しながら関わっていこうと心がけています。

また、遠出をしにくい現状だからこそ、着地型観光を強化していくことが重要なのではないかとも考えています。

私達トラベルヘルパーセンターは地域内外の出身者で構成されているので、東伊豆の地元の人達とも人脈があるし、町外出身者としてこの町の魅力を見られる目や考え方も揃っています。

東伊豆の人たち向けの地元ガイドなどを、今こそ展開できるといいだろうなと考えています!

吉間さん
吉間さん
荒武
荒武

ありがとうございます。

トラベルヘルパーセンターの助けを必要としているお客さんたちと向き合い、東伊豆町という地域とも向き合う吉間さんのお姿から、学ばせていただくことがたくさんありました!

吉間さん、この度は取材にお答えいただきありがとうございました!!