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東伊豆町民インタビュー NO.85 北嶋 泰成さん後編

前編では、北嶋くんが地域おこし協力隊として東伊豆に来るまでの経緯や、協力隊としてのスタンスについてお聞きしました。後編では、現在の具体的な取り組みや、今後の展望について詳しく伺っていきたいと思います。
よろしくお願いします。


観光協会での活動について、前編でも少し触れていただきましたが、今取り組んでいることをもう少し詳しく教えてもらえますか?
はい。観光協会の業務の中で、一番大きな課題だと感じているのは「情報の整理と発信」ですね。今までの観光協会のホームページには、観光客向けの情報があまり整備されていなくて、「ここに行きたい!」と思ったときに、すぐに必要な情報が見つからないことが多かったんです。
そのため、現在は一つひとつのお店や観光スポットの情報を集め、より分かりやすく掲載する作業を進めています。観光客にとって「この町でどんな体験ができるのか」が一目で分かるようなサイト作りを目指しています。


それは観光客にとっても、すごく助かる取り組みですね!具体的には、どんな情報を掲載しているんですか?
たとえば、飲食店の情報なら「営業時間」「メニューの特徴」「おすすめメニュー」などを詳しく紹介しています。それに加えて、僕自身が実際にお店に足を運んで、店主の方と話をしながら、その店のこだわりやストーリーも盛り込むようにしています。
単に「このお店がありますよ」という情報だけでなく、「このお店はこういう思いでやっているんだ」という背景まで伝えることで、観光客がより興味を持ってくれるんじゃないかなと思っています。


なるほど、観光客にとっても、お店のストーリーが分かると親しみが湧きますよね。そうした情報の橋渡しをすることが、北嶋くんの役割の一つになっているんですね。
そうですね。僕は、いわゆる「ガツガツ動いて新しいプロジェクトを立ち上げるタイプ」ではなくて、むしろ「すでにあるものを整理して、より伝わりやすくすること」に向いていると思っています。だからこそ、「情報の整理役」として動いている感じですね。


確かに、地域にはたくさんの魅力があるのに、それがうまく伝わっていないことって多いですもんね。そうした課題を解決するために、今後さらに力を入れたいことはありますか?
今の観光協会の仕事をしながら感じるのは、「観光客が街に降り立ったときに、すぐに目的地を決められるような仕組みが必要」ということです。
たとえば、駅に降りた瞬間に「どこに行けばいいのか分からない」という状況だと、観光客はとりあえず目の前の道を歩くことになってしまいます。でも、もし駅前に「おすすめのルートマップ」や「その日のイベント情報」が分かる案内があれば、もっとスムーズに観光を楽しめると思うんです。
そのため、今後は「観光の導線をどう作るか?」という視点で、案内板の改善や観光情報のデジタル化にも取り組んでいきたいですね。


確かに、観光客が迷わずに楽しめる仕組みがあれば、街歩きももっと楽しくなりそうですね。東伊豆ならではの観光の特徴って、どんなところにあると思いますか?
やっぱり、「自然と観光のバランスの良さ」だと思います。温泉や海の景色はもちろん、ジオパークとしての地形も魅力的ですし、少し歩けばローカルな食文化にも触れられる。この「ちょっと足を延ばすだけで、いろんな体験ができる」というのが東伊豆の強みだと思っています。
ただ、それを伝える仕組みがまだ十分ではなくて、観光客の多くが「定番のスポット」だけを巡って帰ってしまうんですよね。だからこそ、観光の導線を作ることで、「もう少し奥に行けば、こんな体験ができるよ」ということをもっと伝えていきたいです。


なるほど。「観光客の目線で、もっと楽しめる仕組みを作る」ということが、北嶋くんの役割になりそうですね。観光協会の仕事をしながら、町の人との関わりも増えてきたと思いますが、地域の人たちとの関係性についてはどう感じていますか?
東伊豆の人たちは、すごく親しみやすくて、いろんな話を聞かせてくれるんですが、やっぱり「地域の中での情報の流れ」がすごく大きなポイントだなと感じています。
たとえば、「観光客をもっと増やしたい」と言う人がいる一方で、「静かに暮らしたい」と思っている人もいますよね。そうした多様な意見がある中で、観光を盛り上げることは簡単ではないと感じています。
だからこそ、僕は「地域の人と観光客の間に立つ役割」を担いたいなと思っています。単に観光を促進するだけでなく、「地元の人が納得できる形で観光を活性化する」という視点も大事にしたいですね。


それはすごく大事な視点ですね。「観光客が増えればいい」という単純な話ではなく、地域の人たちがどう思うかを大切にしながら進めることが必要なんですね。
はい。だからこそ、地域の人たちとももっと話をして、「どういう観光の形なら、みんなが納得できるのか?」を探っていきたいと思っています。


そうやって、「観光と地域のバランスを取る」という役割を果たしていくのは、とても意義のあることですね。最後に、今後やってみたいことや挑戦したいことがあれば教えてください!
今後は、「東伊豆の観光を、もっと分かりやすく伝える仕組み」を作っていきたいです。観光協会の情報発信を強化するのはもちろんですが、地域の人たちと一緒に「どんな町にしていきたいか?」を考える場も作れたらと思っています。
観光は、外から来る人だけのものではなく、地域の人たちにとっても価値のあるものにすることが大切だと思うので、「観光と地域がうまく共存できる形」を目指していきたいですね。


素晴らしいですね!北嶋くんのように、観光だけでなく地域との関係性を大切にする視点を持った人がいることで、東伊豆はもっと魅力的な町になっていきそうですね。今後の活動も楽しみにしています!
ありがとうございます!僕自身も、この町でどんなことができるのか、試行錯誤しながら進んでいきたいと思います!
